性的虐待を受けた私がセックス依存になった理由
前回のつづきです
目次
そして性依存になる
中学生になると自分の意志に反して
性に興味が湧きました。
これが
「性依存は行為が好きすぎてやめられなくなる人」
といわれてしまう原因かもしれませんね。
でもそうなるのにも
”思春期だから”
では済ますことのできない理由があります。
それはまた後程。
数えきれなくなるほどの男性と体を重ね
そのたびに自分を嫌いになりました。
傷を癒すために致すという感覚はありません。
ただ興味本位のつもりで始めたことがやめられなくなっていました。
行為自体が好きだとも思っていませんでした。
自らクソビッチになる意味が分からなかったですし
そんな自分が大嫌いでした。
もうやめよう
と決心してもやめられませんでした。
修学旅行の夜なんかに友達とそういった話をするわけですが、
嬉々として「経験者だ」と語る自分が猛烈に気持ち悪かった。
でもそうでもしないと、
友達の「その行為は愛」という前提についていけなかった。
行為で愛を与えたこともなければ
愛を受け取ったこともありませんでした。
それでも「その行為は愛」という前提があるから、
私は愛を受けたと認識したかったのでしょう。
子どもができなかったことだけが
不幸中の幸いだと思います。
高校生になりアイドルを始めると
男遊びは一切なくなりました。
ファンがいるから、
とかではなくて
アイドルとしてファンの男性にちやほやされるということが
行為の代わりになっていただけです。
そしてアイドルをやめると再び男遊びがはじまりました。
性依存になった理由
依存の原因を知れたのはちょうど去年のことだと思います。
「性被害 性依存」
などと調べてみつけたサイトの中に
被害者の方の投稿がありました。
「それを楽しいことだと思いたかった」
長年の疑問がそこでやっと解決しました。
継父にされたことが異常だと気づいてから
性に興味がわいたのも、
行為がやめられなくなったのも、
継父にされたことは嫌なことではなくて
楽しいことだと思うためでした。
同じように調べると
「上書き」
という単語をよく見かけますが
クソビッチであることが嫌だった私にとって
上書きしてもしても自分のことが嫌いにしかならなかったのと、
記憶を消そうとしても消えないことはわかりきっていました。
何のために上書きしているのかわからず
納得できませんでした。
そうか楽しいことだと思うためにやめられなかったのか。
同時にアイドルを始めた本当の理由もはっきりとしました。
おじさんは悪い人じゃないと思いたかった。
オーディションやことあるごとに
「みんなを笑顔にしたいから」
とか何とか
相方にさえ言ってた気がしますが、
アイドルを始める前に
ライブに足しげく足を運んだのも、
挙句の果てにアイドルはじめちゃったのも、
私の知らない
本当の優しいおじさんを知って、
実は継父も優しいおじさんで、
私は被害者じゃないと思いたかったのだと思います。
もちろんファンのみなさんはいい人ばかりでした。
きっと関わるおじさん全員がいい人だったなら、
アイドルを続けていたのかもしれません。
でもファン以外の接点のあるおじさんには
悪い人もいました。
もしかしたらそれに嫌気をさして
アイドルをやめて
もっと簡単に楽しめるはずのそれに
再び逃げたのかもしれません。
性依存のおわり
行為をやめられなかった理由を知ってからは
これまで関係を持った男性やファンのみなさんを
楽しいことだと思うため
優しい人だと思うため
の道具として扱ったことに
大きな罪悪感を覚えました。
自分は虐待の被害者でもありますが、
男性を道具として扱った加害者でもありました。
当時の私は愛を受け取る器さえ持てなかったけど、
ファンの皆さんは愛をくれていたし
セフレくんの中には私と向き合おうとしてくれた人もいました。
それに気付いてやっと、
性依存から抜け出せました。
偶然なのです。
やめよう、やめようと思ってやめられなかったものが、
誰かの勇気ある投稿のおかげで救われたのです。
だから私も苦しむ人をひとりでも救うきっかけになれば
と思ってこの記事を書きました。
依存していたころと比べて
男性と関わる機会はすっかり減りましたが、
その行為をして自分を嫌いになることは
もうなくなりました。
これを読んでいる性被害者で性依存のみなさんはいかがでしょうか。
そして被害を受けたことのないみなさんは
これを読んでどう思いましたか。
この記事が少しでも
性依存について考え直すきっかけになればと思います。
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